しっかり案件を確保しつつ、新しい技術やトレンドを学び、自分のペースで仕事と生活のバランスを整えていく。そうした日々の積み重ねが、今のあなたの強さにもつながっていると思います。
この経験やスキルを、将来どのような形で活かしていくべきか?例えば今の働き方を続けていく道もあるでしょうし、新たな環境を探し、新たなチャレンジに乗り出すという道もあるかもしれません。
加えて近年は、古巣の企業に新たな価値を持ち帰って活躍するという第3の選択肢、「リターン転職」にも注目が集まり始めています。
外に出て培った力を、新たな価値として還流させる時代
「リターン転職」と言うと、聞き馴染みがない言葉かもしれませんが、かつては「出戻り」とも呼ばれていたもので、なんとなくネガティブな印象を受ける方が多かったかもしれません。しかし近年、その意味合いは大きく変わり始めています。
例えば過去に勤務先企業を一度退職し、フリーランスとして様々な企業を支援し、課題解決力を磨いてきた方が、古巣の職場へ再入社して、業務改善や新規事業、DX推進、マネジメントとしてチームをリードするなど、以前よりは多彩な形で貢献するケースが増えています。
また、古巣の企業へ再入社まではしないものの、プロジェクトの外部パートナーという形で参画し、かつての上司や同僚とフラットに議論しながら、企業の変革に伴走する形で仕事をしているような方もいます。
こうした流れは単純に出戻るような働き方ではなく、新たな経験を積んだ人が変化を望む企業ともう一度新たに関わっていく、企業側も外で成長した人を前向きに再び迎え入れるという発想へ変わってきていることを示しています。
数字で知る転職者と企業、リターン転職の現状
「マイナビ」が2024年に実施した「アルムナイ採用の現状調査」によると、転職を経験した方の中で、過去の勤務先企業へ戻った経験のある方は全体の12.3%(概ね10人に1人程度の割合)という調査結果が出ています。
また、「月間総務」という専門誌、専門サイトが企業向けに行った「アルムナイについての調査(2024年11月実施)」によると、アルムナイ採用(カムバック採用やジョブリターン制度とも呼ばれる)の制度を設けている企業の中で、実際に採用実績がある企業が32.8%存在していることも報告されています。
企業側がアルムナイ採用に積極的に取り組む理由については、「即戦力として活躍してもらえる」という回答が85.4%で最多、他にも「既に社内文化に馴染んでいるから」「他社での経験や知見を還元できるため」などが挙がってきています。
外部人材としての活用(フリーランス・副業)も緩やかに増加
副業という観点で見る場合は、「みらいワークス総合研究所」が行っている「外部プロ人材(フリーランス・副業)活用実態調査(2025年)」の結果も参考になります。
この調査は従業員1,000名以上の企業の会社経営者、正社員・管理職(課長級以上)に対して行ったもので、「外部プロ人材を活用したことがありますか?」という設問に対し、21.4%(前年比3.2ポイント増加)があると回答しています。
外部プロ人材の活用を始めるきっかけは、「社内にないスキル・専門性が必要な業務が発生」が最多で、「短期的に発生する繁忙業務への対応」「コア業務以外の業務効率化」「新規事業・プロジェクト立ち上げ」なども理由に挙げられています。
企業側も従来の正社員だけでなく、必要に応じて外部の経験、知見を取り入れながら事業を推進していく流れが強まり、関わり方が柔軟になってきつつある姿がうかがえます。
フリーランス特有の悩みと、将来に備えることの大切さ
一方、「マイナビ」が2024年に実施した「フリーランスの意識・就業実態調査」の結果を見ると、フリーランスの方の24.6%(概ね4人に1人)が「老後の心配」を感じていると回答しています。
「安定的に仕事を得られるか」「継続的にスキルアップできるか」といった不安も上位に挙がっていて、今は順調でも将来への備えをどうするか?といった現実的な課題に直面している姿も見えてきます。
将来、どのタイミングでどんな決断を行うか?については、その時々の状況によっても異なるかもしれませんが、いつかの将来に備え、今できることはないか?可能性を作っておくことができないか?は大切な考え方の1つになるかもしれません。
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